人類学の自然化についてあらためて考えるに至った背景
「なぜある集団の人々のあいだで特定の奇妙な信念が共有されるのか」 「妖術のような特定の信念が、特定の社会空間でドミナントに流通するのはなぜか」
機能主義的説明に対する不満 コンテクストとの関係のみに還元することの問題点
社会の下部構造(原因)→イデオロギー(結果)
(まるで社会の下部構造がビビビと不思議な力を私の脳に及ぼして私が考えたり喋ったりすることをコントロールしているみたいな...)
グラムシの批判 「歴史ブロック」(マルクス「ブリュメール18日」) >>>2018-05-09-002014.howm
計算違いや、誤解などなどに満ちたプロセス 単純な下部構造決定論のなかではエラーというものの占める位置はない >>>2018-05-09-002424.howm
矛盾に満ちた総体なのだが、全体として下部構造を反映したものになっている=歴史ブロック >>>2018-05-09-002721.howm
ダーウィニズム ≠環境決定論(一種の単純な因果関係の主張)
(乾燥し、アカシアのような高木ばかりの環境がキリンのような首の長い動物を生み出した.... 環境がビビビと生物の形態形成に働きかけている、みたいな
変異と自然選択のダーウィン・アルゴリズムによる一見したところの因果関係についての上記の説明の代替
2007 「他者の信念を記述すること」『九州大学大学院教育学研究紀要』第九号(通巻 第52集)pp.53-70.
「信じる」とはなにか 私は「~を信じている、信じる」ということで私は何を言っているのか。 → 世界における(に対する)実践のなかで、何を当てにしてよいか、何を当てにすべきではないかをめぐる「賭け」に関係する
2007 「イデオロギー論についての覚書」『くにたち人類学研究』Vol.2:pp.21-41.
2008 「信念と賭け:パスカルとジェイムズ-社会空間における信念の生態学試論1-」,『九州大学大学院教育学研究紀要』第十号(通巻 第53集)pp.23-41.
信/不信のグラデーション 複合的賭けの構造 プラグマティズム(W. James) 真理化(valid-ation)のプロセス
2009 「進化ゲームと信念の生態学-社会空間における信念の生態学試論2-」,『九州大学大学院教育学研究紀要』第11号(通巻 第55集)pp.125-150.
言説空間において対抗する複数の信念のせめぎあいについて、複数の行動戦略がいかに均衡状態にいたるかをめぐるメイナード=スミスの進化ゲームモデル適用の可能性